トランペットになじみが出来ると、何となくジャズに接する機会が増えた。何となく耳に覚えがある曲がいくつかあるし、少しは聴こうかと思いだした。
松永貴志というジャズピアニストがいる。当時、すごい15歳がいる!と知人に教えてもらい聞いてみた。ジャズがわかるかと心配したが楽しかった。知人に言わせると「彼はまだ若いから音が多いし、元気」なのだそうだ。本人も「ロックに興味がある」と言っている。だから素人にも聞きやすかったんだ。それにしてもジャズの楽譜はいったいどうなってるのかと不思議に思う。ライブで聞いていてもどこからどこまでがアレンジで、どこからがオリジナルかさっぱりわからない。ノリノリになってそれぞれの楽器がソロをとり流れていく、あのタイミングはどうやって掴むのだろう。楽譜通りに正確に譜読みをするピアノしかやったことがない者には未知の世界だ。
そんなところ「スイングガールズ」の映画を観てこんな子たちにも出来るのかと驚いた。それにどの曲も聴きやすい。ちょっと家でも聴いてみたくなりCDを買いに行った。わけがわからないので選んでもらうことにした。「おじさんがくら〜いジャズ喫茶で目をつぶって首を振りふりリズムを取る」ジャズではなく「ヒザでリズムが取れる」ジャズが目当てだ。それならこれがよかろうと買ったのがコレ。果たしてジャズがわかるのか。
聴いてびっくり、なんだコレ、「トムとジェリー」じゃないか!家事をしているBGMに聴き続けていたが頭の中ではトムジェリがつかの間仲良くなり手を取り合ってダンスをしている光景がずっと浮かんでいた。おお、これぞアメリカだな。
トムジェリと言えば、小さい頃大好きだった。最近のは顔が優しく大きめでアニメチックだが、昔のはトムがもっとコワイ顔をしていた。ほとんどセリフもなくナレーションが控えめに入るくらいで、外国のにおいがした。
外国のニオイと言えば、
「奥様は魔女」とか「かわいい魔女ジニー」とかもなつかしい。あまり近所の家にはない間取りやインテリアも珍しかった。なぜ、リビングにいきなり階段があるのだろう。なぜ、こんなに再々上司が尋ねてくるのだろう。そしてそれを驚かず気さくに迎え入れ、親しげに口をきけるのだろう、なぜ台所と食卓が別の部屋にあるのだろう・・・・などなど異文化に触れ意識した最初かも知れない。BGMの印象がないのだが、もしかしてジャズが頻繁に流れていたのだろうか・・・。