いつからだろう、他人の年がどうでもよくなったのは。子供の頃は一歳違うとすごい差だった。学生時代もそう。先輩後輩があるから一学年違いで天と地の差。就職してもそうだった。
子供が幼稚園の頃、「他のママさんたちの年齢はいっさい興味がないのよ」という少し年配のママさんがいた。その人とある時話していた。「○○さんとは同じくらいの世代でしょ。」と別の年配のママの名前を挙げると「いえ、あの方は私より一つ年上よ」と即座に答えたのでおかしかった。そういうのを同じ世代って言うんだよ!年齢に興味がないってわりには一歳違いにこだわるんだな!などという言葉は一切飲み込んだ。学校や職場から離れ新年度、新学期を意識しなくなると自分の年もストップしたような気がする。
かろうじて2、3才違いの人の年齢はインプットされやすい。それ以上離れると大まかに「年上」か「若い」だけに分けてるような気がする。
以前
親戚の若い娘と二人でカルチャー教室に通ったことがある。10人にも満たないアットホームな教室で他の生徒さんの顔もすぐに覚えられた。たいがいは未婚の女性のようだったが私には全く年齢がわからなかった。だが、年齢の近い親戚の若い娘は「あの人は私よりちょっと上くらい」「あの人は一番この中で若い」「あの人は私と同じくらい」と言い当てたのには驚いた。私には「み〜んな若いお嬢さん」にしか見えてなかった。
ママ世代になると子供の年齢や見た目が先行し、その上本人の自覚もついてこないから実年齢が置いてけぼりになる。だが、中にはこだわる人もいるものだ。友人にも一人そのタイプがいる。何かにつけ少々年上の私の年齢を「数え」で計算し、自分は誕生日の一日前まできちんと間違わない。ちっ!普段は適当に流す私もついムキになり「違う!まだ○○才!」と訂正すると、いかにもバカにしたように「どうでもいいんだよ、そんなことは。」と、さも私が細かいことにこだわる人間のように言う。きーっ!
・・・他人の年はどうでもいいと言いつつ、自分の年はやっぱりまだどうでもよくないのだ。
写真の二匹の犬は同じ年齢。一ヶ月違いだ。いつも小さい方が若く見られる。